年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2008/11/10(月)   CATEGORY: 井波律子
破壊の女神
以前、Marioさんから教えていただいた、
「破壊の女神」をやっと図書館から借りて読みました!

破壊の女神―中国史の女たち (Shinshokan History Book Series)破壊の女神―中国史の女たち (Shinshokan History Book Series)
(1996/09)
井波 律子

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目次に紹介されている、「女神」たちは、以下の通りです。

第1回  伝説の美女-西施
第2回  女たちの漢王朝
第3回  貴族の娘-謝道蘊
第4回  北朝の女たち-独孤皇后から則天武后へ
第5回  悲劇の女詩人
第6回  纏足とスーパーヒロイン
第7回  侠女の系譜
第8回  悪女の系譜
第9回  柳如是-明末のパトス
第10回 夢と鏡の物語-逆転の世界
最終回  破壊の女神-西太后

名前だけは知っている人、初めて名前を聞いた人、
やたらと良く見かける人、などなど、
実在・虚構を問わず、女性たちを紹介する事で、
中国史を振り返る、という興味深い本でした(^^)

例えば「第2回 女たちの漢王朝」中の、
長公主、栗夫人、阿嬌…なんて名前とそのエピソードは、
他所でも良くお目にかかります。
西太后のエピソードもそうですね。

しかし「第3回」の謝道蘊なんて人は初めて知りました!
大体、六朝時代なんて本当にノーチェックで(^^;
「第5回 悲劇の女詩人」の女詩人の名前も、
自分が漢詩はサッパリなので、色々勉強になりました。
(…といってもこれからも漢詩は解らないだろうなぁ…)

武侠ファンとして特筆すべきは、
やはり「第6回 纏足とスーパーヒロイン」で紹介される「楊家将演義」、
「第7回 侠女の系譜」で出てくる、
「唐代伝奇」の聶隠娘(じょういんじょう)あたりでしょうか。
ここら辺の事は、岡崎由美先生も著作中でよくご紹介されていました。
「児女英雄伝」も、私一応、読んだんですよね、確か(^^;
かなり忘れてますが。
中国古典文学大系〈47巻〉児女英雄伝 (1971年)中国古典文学大系〈47巻〉児女英雄伝 (1971年)
(1971)
不明

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それから、「児女英雄伝」のヒロイン、十三妹がそのままタイトルとなっている、
「十三妹」も、たぶん読んだ気がする…。
十三妹 (1966年)十三妹 (1966年)
(1966)
武田 泰淳

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武田泰淳先生の「十三妹」の方は、
「児女英雄伝」には無い、白玉堂とのエピソードがありますので、
「三侠五義」より先にこっちを読んだ私は、
白玉堂は本当は「三侠五義」の主要登場人物、
と言う事を長く忘れていたのでした(^^;
(で、実際「三侠五義」は読んで無いし!)
最近、乱読なので、読んだものはつけとかないと、
ほんと、忘れていく一方です!
中国古典文学大系 (48) 三侠五義中国古典文学大系 (48) 三侠五義
(1970/07)
石 玉崑

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…話が脱線したので元に戻して、
「楊家将演義」、これは京劇の演目(三岔口とか四郎探母とか)
としてしか内容を知らないのですが、
あらすじを聞いても、積極的、能動的な女性が痛快で、好ましいです!
かたや、現実世界ではほとんどの女性が纏足で歩く事もままならぬ、
という時に、このような架空のヒロインが生まれる、というのも面白いです。
女侠の物語である「楊家将演義」は、
何度も自分たちを裏切る、腐敗した宋王朝を見捨てて、
最後は山にこもってしまうそうです。
その辺り、裏切られても裏切られても王朝に尽くそうとする岳飛なんかと比べて、
女性らしい現実主義な感じがして、痛快ですね。
(実際、この最後あたりの楊家のリーダーは息子たちらしいですが)

で、「楊家将演義」では狄青が悪役となっているそうです。
狄青の事も、「桃花源奇譚」で最近知ったばかりなのですが、
何故にそのような扱いに??
「狄青演義」なんてのでは、主役ですし、庶民の人気も高いとか。
それが悪役として描かれるからには、何か理由があるのでしょうね。
桃花源奇譚 (トクマ・ノベルズ)桃花源奇譚 (トクマ・ノベルズ)
(1992/06)
井上 祐美子

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「第9回 柳如是」も、こんなに活躍した女性だったとは!
この方も「紅顔」で知ったという…(^^;
紅顔 (講談社文庫)紅顔 (講談社文庫)
(2000/10)
井上 祐美子

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そして、「第10回 夢と鏡の物語-逆転の世界」は
「紅楼夢」を取り上げてていました。
これも超有名ですが、2年前にVCDを青島で購入してから、放置状態(^^;
やはり見てみなければいけません!


…とまぁ、非常に多くの女性を紹介している著作ですので、
まとまりのない感想というかご紹介になってしまったのですが、
ひとつ、全体的な感想をあげるとするならば、
むか~し昔よりも、どんどん現代に近くなってくるにつれ、
女性の動きや思想が活発になっているなぁ、という事です。
それは古くなる程、資料が紛失されやすい、というのもあるでしょうし、
地位の低かった女性の事など、元々記されてない、
というのもありそうですが、
やはり文化の成熟度合も関係ありそうです。
上手く言えませんが。

女性が「モノ」として扱われていた時代であれば、
反抗を示すには、死ぬくらいしかなかったかもしれないけれど、
時代が下ってくると、柳如是のように、
反清活動を裏から助けたり、等という動きも見せています。
そこら辺が「ドラマ」になりそうな感じがしますね。


COMMENT

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Mario | URL | 2008/11/17(月) 23:20 [EDIT]
 武侠小説・ドラマの「女性主人公」パターンをほぼ網羅してますよね。 私はこの本を読んだ頃から、「教科書的」「政治事件史」の歴史というものから「ドンドン」離れてしまいまして・・・(笑)。 関連する(もちろん読みやすさ第一)モノや井波律子さんの本を読みまくりました。 そして、金庸まで・・と言う感じ。
これを、もう一度読んでみたいですね。
● >Marioさんへ
阿吉 | URL | 2008/11/19(水) 00:46 [EDIT]
>武侠小説・ドラマの「女性主人公」パターン
おぉ、そういう見方もありますね!
江湖の女侠と皇室の人と詩人と悪女と…等等

同じ女として、
聶隠娘とか十三妹とか、
多分、実在していないであろう、
女侠の描かれ方に興味があります…
これ、描かれた人は男性だと思うので、
どういう理由から
こんなスーパーヒロインが生まれたのかな?
と思ったり。

>井波律子さんの本
初めて読ませていただきましたが、
完結な文章だし、
非常に冷静に分析されていて、面白いですね!
他の作品もまた読んでみたいです!

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