年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2008/12/03(水)   CATEGORY: 陳舜臣
「秘本三国志」と「三国志と中国」
まやさんからお借りした「秘本三国志」を読みました!
秘本三国志 (1) (文春文庫 (150‐6))秘本三国志 (1) (文春文庫 (150‐6))
(1982/01)
陳 舜臣

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「レッドクリフ」上映中でもあり、
タイムリーな時に読ませていただきました!
やっぱりタイミングを合わせた方が理解しやすいですよね~。
(↑脳みそ少ない私は特に!)

三国志ってお好きな方も沢山おられるし、
資料(?)も小説も沢山出ているので、
めったな事は書けませんが(^^;
取りあえず、備忘録的に感想を!
陳舜臣先生の文って、簡潔というか、無駄が無い感じなので、
全6巻、解り易かったです。
五斗米道(道教)とか、浮屠(仏教)から見た三国志、
という感じで書かれてました。
(三国志、登場人物も多いし、長いし、それで混乱するんです…)

で、あまり芝居がかってないです。
例えば、「桃園の誓い」が無かった!!
普通に3人知りあって、そこら辺でサラリと義兄弟になってました。
これはちょっとショック!
私はあのシーンが大好きで、
昔から、「我ら、生まれた時は違えども、死す時は同じ!」
とか言う台詞を読むだけでジーン…(T T)としてたもので。
史実かどうかは別にして、ま、ただ単に好みの問題ですけどね…(^^;

それから、演義よりも正史寄りな感じ…?
と思っていたら、実際、「曹操寄りな目線で書いた」と、
「三国志と中国」の方であかされていました。

そして、劉備の事。
いや、実際にはチンピラの親玉みたいなことをしていたのではないか、
とか言われているのは知っていましたけれども。
確かに、あちらを裏切り、こちらを裏切りしている訳ですし。
あと、敵方から良く言われないのも当然でしょうしw
劉備のキャラづけ、
陳舜臣先生ご自身は、「劉備を演義の聖人君子ではなく、面白くした」
と言われてました。
確かに、本作中では、「人徳の人」というより、
「うまいこと立ち回ってる小賢しい人」という印象でしたね。
でもやっぱり何故か人々には慕われている訳で、
それが劉備の不思議な魅力なのでしょう。

それから、関羽が貂蝉に一目ぼれ!
…というエピソードもビックリ仰天!
貂蝉自身、架空の人物という事ではありますが、
関羽の奥さんのポジションに持ってくるとは~!

「関羽と張飛は楚漢時代のような荒々しさがある」(by「三国志と中国」)
と言われてましたが、それは確かに、納得です。
結構、そういう豪傑(=良いトコばっかりではない)って、
創作の上では、いた方が面白いと思いますw

後半戦、孔明の活躍の部分ですが、
五丈原の戦い、司馬懿との八百長だった、と言う事になってました。
政治的な事からみても、現実味のある話ではあります。

…と、色々な意味でブレインショックを受けつつ読みました(^^;

「三国志」の魅力って色々あるんでしょうけど、
個々の武将キャラの魅力に負う部分は結構あると思うのですが、
今作はそういうのをとっぱらって、非常に冷静な感じですね。

全体的に、セリフとかは少なめで、
場面場面の状況説明が展開していくのですが、
それでも「赤壁」のくだりは流石に力が入っている感じでした。
この戦いで「天下三分の計」も成るわけですし。
それ以降の、魏呉蜀の牽制ぶり、どこを取るか攻めるか、
が割とすんなり頭に入りました。

登場人物目線で語る、というより、
遠い上空から勢力分布図を見る、といった印象です。

最終的には、乱世において、天下を、人民をどうやって救うか、
兵力とか政治によって天下を治めるのか、
それとも宗教(五斗米道)によって民の心の平和を求めるのか、
というような所に収束していきます。

曹操も孔明も、死の間際に、五斗米道の教母、少容と対話したりして、
何かを悟ってから死に逝きます。
他の「三国志」を読み終わった時、
割と「兵どもが夢の跡」みたいな、ちょっとむなしい気持ちになりがちですが、
今作の場合、そうではない、さわやかな印象を受けました。


続いて、「三国志と中国」の方。
三国志と中国 (文春文庫)三国志と中国 (文春文庫)
(1995/09)
陳 舜臣

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内容的には三国志ばっかりではないのですが、
陳舜臣先生が色々な方と雑誌で対談された対話集でした。
対談の時期が、大別すると、
「秘本三国志」執筆中の1970年代の頃のものと、
1990年代の頃のものがありました。
だからちょっと今時ではないお話もあるかもしれません。
文革あたりを”今”のモノとして語っていたりとか。
今読んだから仕方無いんですけども(^^;

Ⅰ 三国志、その世界では、
繰り返し、魯粛が孫権に
「魏に降伏したら、自分は家柄が良いから悠々と暮らせるけど、
孫権はたいしたことないからだめだろう」と言ったのだ、
と言うエピソードを披露しておられます。
なんと4回も!!
きっと、「当時は家柄が良くないとダメだったのでしょうか?」
というテーマが必ず対談で出てくるから、なのでしょうね。

あと、法家の事…先日読んだ本でも出てきたな(何だったろう?)
塚本青史先生の「光武帝」だったでしょうか??
相変わらずの勉強不足…。
「儒家に対しての法家」という事のようですが、
思想的な事も知っていると、
歴史モノを読むのにも役立ちそうですね。

Ⅱ 三国志から、三国志へでは、
「戦国」の戦争と人間の中で、
山崎正和先生鯖田豊之先生との対談が面白かった!
日本の戦国時代と、ヨーロッパの戦国時代を比較していました。
日本の戦国時代はこれまた良く解らないし、
ヨーロッパについてはもっと解らないのですが(まやさんの専門だ)
めちゃくちゃ大ざっぱに、、
どこの国でも割と似た感じなんだな~と思いました。
(いや、勿論、興味深い差異もいっぱいあるのですが、私は語れません…)

しかしこうやって歴史上の人物とか見ていくと、
当然ながら皆さん、偉大な軍事家だったり政治家だったりする訳で、
現代の政治家や経営者が参考にしたくなる気持ちも解ります。

Ⅲ 三国志と中国人、そして日本人になると、
文人とか政治家についての対談でした。
文人と武人は相対するものじゃないんですね~。
文人は武人とかクラークの上に立つものである、と。

人は何故生きているのか?といった悩みについて、
日本人は、考え抜かなくても、
中国からの文献を参考に出来た、という恵まれた状況だった、
という論もおもしろかったです。

COMMENT

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● シンクロよ~
阿銀 | URL | 2008/12/04(木) 15:45 [EDIT]
いや~阿吉つぁんとシンクロしましたわ~。
陳先生のことについて私もブログに書きました、そこでこちらのブログもリンクさせてもらいました~!

陳先生の三国志はかなり前に読んで、ほとんど忘れていたんですが(汗)五斗米道とかからの視点はけっこう斬新でこれは覚えてました。

>五丈原の戦い、司馬懿との八百長だった、と言う事になってました。

あとこれも!けっこうビックラしたわ~。

うちに文庫本あるので、また読み直してみます。

rei☆azumi | URL | 2008/12/04(木) 18:44 [EDIT]
『秘本三国志』、若い頃(いつとは聞かないように(^▽^;)読んで、
あそこも、ここも違う~と、ショックと云うより、違和感を覚えたのを思い出しました。
視点は斬新なので、今読み返すと、また違った感じで面白いかもしれませんね。

>繰り返し、魯粛が孫権に
>「魏に降伏したら、自分は家柄が良いから悠々と暮らせるけど、
>孫権はたいしたことないからだめだろう」と言ったのだ
これ、今読んでる、同じく陳舜臣先生の『小説・十八史略』にも載っています。
よほど、お気に入りのエピソード。なのかもしれませんね。
● >阿銀さんへ
阿吉 | URL | 2008/12/04(木) 22:15 [EDIT]
ひゃぁ~リンク光栄です!m(_ _)m
そしてシンクロ…
阿銀さんとはなんかHNも似てるし、
呼びあいやすいのでしょうか?フフフ…

>けっこう斬新
そうそう、斬新ですよね!
でも考えたら、結構辻褄合うし、
作家先生って凄いなぁ~と思います!
● >rei☆azumiさんへ
阿吉 | URL | 2008/12/04(木) 22:20 [EDIT]
>違和感を覚えた
色々な御仁が三国志について書かれているので、
色々な描き方があるのですねw
他にお勧め三国志はありますか?

>『小説・十八史略』にも載っています。
そちらにもですか!
ほんと、お気に入りエピソードなんですかね。
それか、
ご自分も家柄について、何か思う所があるのか…?
● 実像と虚像と
謫仙 | URL | 2008/12/05(金) 09:28 [EDIT]
読み終わったんですね。
三国志の時代は、人口が始まったときと比べて10分の1になってしまった時代。
そんな時代だから、五斗米道なども有力になったのでしょうか。
五丈原の戦いのころ、すでに曹氏と司馬氏では実力が逆転していたようですし、その辺りの様子は他の三国志でも感じられます。
家柄の場合は、名前だけで、一帯を鎮めることができるので重宝だったんでしょう。家康も「誰々の血筋」というだけで、引き立てたりしていますし。実力主義の曹操でも利用価値は認めていたと思えます。

法家というのは諸子百家の法家ですね。わたしは「韓非子」を読んでいたので、既知のこととして読んでいました。

陳舜臣さんは、別な本では別なストーリーを書いていますけど。

桃園の誓いは武侠小説(^_^)。
張飛は、部下がちょっと気にくわないと、殺してしまい、劉備に「そんなことをするな」と言われてもなおらず、結局部下に裏切られて殺される。関羽は人望がなく、同僚に裏切られて敗戦死。
三人そろってヤクザの兄貴分みたいなものなので、結局、孔明を中心とする人たちが国家を運営したので、なんとか形ができた。
三国志は武侠小説の始まりみたいなものでしょうか(^。^))。
● >謫仙さんへ
阿吉 | URL | 2008/12/05(金) 21:56 [EDIT]
>家康も「誰々の血筋」というだけで
その辺の事、山崎正和先生や
鯖田豊之先生との対談中でも語られてました!
信長が、いかにして自分が正統である事をしめすかに
苦心してた…とか。

腕力武力だけでなく、
謀略も大事なんだな、と改めて思いました。

>「韓非子」
それは、こちらも読んで勉強してみなくては!?

>別な本では別なストーリーを書いていますけど。
色々試してみたくなるのですね。

>桃園の誓いは武侠小説(^_^)。
ハハハ…
そこに何かキューッと感じてしまうんですよね。
こういう感情は何と言うのでしょうか?
滅びの美学?男心に男が惚れて?
…なんか違いますね。
ヤ○ザもの映画も意外と嫌いではないです(^^;
● 自分の本なのに・・・
まや | URL | 2008/12/11(木) 15:26 [EDIT]
すっかり内容を忘れていました~(爆)
以下、うろ覚えですのでピントずれてたらすみません・・・(^^;

実は三国志ものの小説でトータルで書かれているのは
横山光輝さんの漫画とこの「秘本三国志」くらいしか読んでいない私。

他と比較してどうこう言えないのですが、
魏、呉、蜀の三国の、どこ寄り目線というより、
五斗米道(道教)とか、浮屠(仏教)という、
当時の新興宗教の関係者からの視点で、
「三国時代」が書かれていたのが非常に面白いと思いました。

しかしあたりまえだけど、「道教」とか、「仏教」も、
最初はやっぱり「新興宗教」なんですよね~。
特に仏教が、西方から伝わったミステリアスな宗教って
イメージで書かれて、興味深かったような記憶があります。
● >まやさんへ
阿吉 | URL | 2008/12/11(木) 22:59 [EDIT]
いやぁ~私も沢山お貸ししていただいて、
読みまくっているものの、内容忘れそうです(^^;
感想アップしてるからまだ何とか覚えてそうですが、
もともと、サッと一回読んだ後、
何度も読み返してからやっと理解する、
って読書スタイルなので(^^;

>当時の新興宗教の関係者からの視点
少数派(新しいもの)が多数派(古いもの)
になろうとする過程での苦労、
みたいなのが出てましたね。

「三国志」ひとつで、
これだけ色々書き方があるとは、
やはり深いですね。

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本読みの記録 2009/01/04(日) 09:15
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