年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2009/07/21(火)   CATEGORY: 陳舜臣
桃源郷
雲南旅行の為の課題図書(笑)、
「桃源郷」を読了しました!
桃源郷〈上〉西遷編桃源郷〈上〉西遷編
(2001/10)
陳 舜臣

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…う~ん…。
大理が舞台になっている、という事で読んだのですが、
実際には、上下巻19章中、
大理が出てくるのは、1章分弱くらいでしょうか?
それくらい、大理が舞台となっているメジャーな小説は少ない、
って事なんでしょうかね?(^^;
この2年ほど、中華モノばっかり選んで読書していますが、
漢人メインの、中原が舞台となっているモノがほとんどです。

今作は、中原的に言うと、時代としては宋代になりますが、
漢人・宋がメインではなく、強いて言えば
遼(契丹)が一旦滅亡し、西征してカラ・キタイになっていくまで、
といった視点で、
中央アジアとか、トルコとかあの辺が主な舞台でした。
あの辺…なんて乱暴な言い方なのですが、
正直、ここら辺の動向について、全く知らないもので(^^;
イスファハーン、シラーズ、なんて言う地名を聞くと、
「深夜特急」を思い出したくらいです。(その程度の知識…爆)

そして、これまた武力による勢力争いを描いた、という話ではなく、
宗教色の強い小説でした。

遼の衰退に合わせて、耶律大石が、遼の生き残る道を探る為、
西へ行くように、陶羽に命じます。
陶羽は桃源郷の探界使の末裔で、
最初は遼存続の為と言う事でずっと旅を続けていくのですが、
実は自分は代々マニ教の信者であり、
自分が何の為に西へ遣わされたのか、だんだんと悟っていく訳です。
梁山泊の宋江も、脇役として出てきます。
彼もマニの信者なのですね!

この辺の、少しずつ真実が明らかになっていく、という仕掛けが
陳舜臣先生らしいです。

なんとなく、「秘本三国志」と同じような印象を受けました。
あちらは五斗米道(道教)が浮屠(仏教)と混じりあって残って行った、
みたいな話だったと記憶しています。
宗教の事を書いていますが、
教えそのものを熱心に説いている訳ではなく、
宗教(マニ教)が、時流を読み、
どうやって時の権力(勢力)と結びついて、残っていくか、
みたいな話でした。

唐代に弾圧されたマニ教が、各地で潜伏しながらも信仰を続け、
ついには名前を捨て、「まことの信仰」として存続していく…

信仰とは何か?
一応、仏教徒である私ですが、
もう無信仰、と言って良いくらい、
お盆とか葬式の時くらいしか、自分の宗教の事は思い出さないのですが、
ポリシーと言うか、モノの考え方というか、
何か心の拠り所とするような物はあります。
それを信仰と言って良いのかもしれない、というような事を思いました。

…う~ん。
折角、読んだので、感想を書いてみましたが、
手に負えてない感じですね(^^;
私がセルジューク朝とか、あの辺ももうちょっと解ってると良かったのですが。
だけど流石は陳舜臣先生で、
この程度の知識しかない私でも取りあえず読了出来るくらいには
解り易く書いてくださっております。

それにしたって、壮大な話ではあります。
何と言っても移動距離が凄いし、登場人物も多いし、
漢語やらトルコ語やらアラビア語やら、
キリスト教やらイスラム教やら仏教やら、バラエティに富んでいます。
各地にいる信者達が、連絡を取り合って、
修行をしながらいろいろ模索していく、って事で、スケールも大きいです。
中原に接している、西側の国々の事も、
もっと色々知りたいな~と思わせられました!

COMMENT

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● 段誉とハヤブサと。
謫仙 | URL | 2009/07/22(水) 16:46 [EDIT]
この物語、半分はイスラム世界の紹介みたいですねえ。
中央アジアから地中海諸国まで、普通の日本人はあまり知られていない世界を書いていますね。

史実では
段正明(保定帝)1081-1094
段正淳(文安帝)1095-1108
段和誉(正厳)(宣仁帝)1108-1147

この物語で大理が登場したときの皇帝は段和誉でした。
天龍八部の段誉のモデルですよね。おなじみ。(^。^))

耶律大石が、杭州にいる陶羽を、ハヤブサ(海東青)を使って呼ぶ場面がある。
 鳥を使って情報を運ぶのは、巣のある鳥を連れて遠出し、その鳥を放すと巣に帰る、その習性を利用する。
 陶羽が雲南や杭州にいると聞いて、ハヤブサに文を託すが、それなら雲南で飼っているハヤブサをベラサグンまで連れて行き、そこから放たねばならない。常にそんなことをしていたのだろうか。直線距離にして三千キロを越える。途中にタクラマカンの大砂漠もある。ハヤブサを運ぶ距離は倍以上になるだろう。それも戦乱の世。わたしはあり得ないと思えるのだが。
どうでしょう。
● マニ教・・・明教で「倚天屠龍記」
Mario | URL | 2009/07/22(水) 23:02 [EDIT]
 カッコよすぎますが、「桃源郷」は武侠ファン憧れの「江湖」と同じ理想の仮想空間。 どこかにあるはずだが、何処にもない・・・ってね。 
 私も大理と聞いて早速読みましたが、予想よりあまり出番がなくガッカリした記憶があります。 どっちかというと、マニ教・・・明教で「倚天屠龍記」からみかな・・・とおもいます、今になると・・・。 陳先生も金庸先生も結構マニ教に興味をお持ちのようです。
● >謫仙さんへ
阿吉 | URL | 2009/07/22(水) 23:24 [EDIT]
中国の西側はイスラム世界と接している訳で、
こういうお話もあってしかり、なんでしょうね。
影響も少なからず受けているでしょうし。
あぁ、ユーラシア大陸は広いです!

段和誉が段誉のモデルですか!
あ、段正淳の子供ですもんね(^^;
人となりとしては、「あちこち出かけてた」
みたいな部分が段誉らしい感じでした!

ハヤブサのエピソード、そうですね!
鳥の帰巣本能を利用するのだから、
雲南のハヤブサでないと戻って来ないですね!
しかもハヤブサは遼東に生息してて…
とかありましたし(^^;
空を駆けるハヤブサのイメージは美しいですが。
なんにせよ、全体的にスケールが大きすぎて、
夢のようなお話でした(汗)
● >Marioさんへ
阿吉 | URL | 2009/07/22(水) 23:34 [EDIT]
>「桃源郷」は武侠ファン憧れの「江湖」と同じ理想の仮想空間。 どこかにあるはずだが、何処にもない・・・ってね。 
カッコイイですね(^^)「江湖」も仮想空間ですか!
私の心の中にはあるのに・・・(←それは全くの妄想)
桃源郷、何処にもないから資料もなくて、
色んな書き方が出来る、って事ですね!

>どっちかというと、マニ教・・・明教で「倚天屠龍記」からみかな・・・とおもいます、今になると・・・。
そうですね!
基本、自分は偶像崇拝の国に生きていると思うので、
偶像ナシで信仰…というイスラムとかマニ教スタイルは
ピンと来ないかな~と思ったのですが、
現代日本では、無神論者も多いけど、
何かしらの信念などは持っているだろうから、
そうなるとイスラムとかマニ寄りなのかな?
とか思いました。(スミマセン、適当&乱暴です…)
という事で、
陳先生・金庸先生が興味をお持ちになる気持ち、
ちょっとだけ解るような…???
● 実は持ってました・・・
まや | URL | 2009/07/24(金) 20:24 [EDIT]
よく見たらこの本、本棚にありました!
でも、持ってるの忘れたたくらいだから、勿論読んでないんですよね~(^^;
何と大理が出てくるとは!
これは是非読んでみないといけませんね。

>教えそのものを熱心に説いている訳ではなく、
>宗教(マニ教)が、時流を読み、
>どうやって時の権力(勢力)と結びついて、残っていくか、
みたいな話でした。

そういえば確かに秘本三国志もそんな感じでした!
陳先生は宗教の教義より、
宗教組織、宗教を媒介にしたネットワークみたいなものに
興味を持たれているのかもしれませんね。
● >まやさんへ
阿吉 | URL | 2009/07/26(日) 22:41 [EDIT]
>よく見たらこの本、本棚にありました!
さすが、まや図書館!

>これは是非読んでみないといけませんね。
大理、出てきますが、そんなには、でした。
大理が結構パラダイス的な位置にある、
という事は何となく解りましたが。

>陳先生は宗教の教義より、
宗教組織、宗教を媒介にしたネットワークみたいなものに
興味を持たれているのかもしれませんね。
そうですね!
東の方は、結構宗教戦争って少ない気がしますが、
西の方は多いですもんね~。

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