年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2008/03/17(月)   CATEGORY: 柳残陽
梟覇(きょうは)
台湾で受けた取材がきっかけで、
八雲さんに教えていただいた
柳残陽(りゅうざんよう)の梟覇(きょうは)
えまのさんふたばさんも「面白いよ!」とお勧めだったので、
早速読んでみました(^^)

柳残陽(りゅうざんよう)
1941年、中国四川省重慶市生まれ、台湾の彰化市在住。
本名:高見幾
代表作は他に「梟中雄」「天仏掌」(←香港映画「如来神掌」の原作)
日本では、現在この「梟覇」のみが翻訳出版されている…

梟覇〈上〉血染めの剣梟覇〈上〉血染めの剣
(2003/03)
柳 残陽

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「Amazonで買います!」な~んて言いながら、
地元の図書館にあったので早速借りてきました(^^;
…田舎だけど、なかなか蔵書が揃った図書館なんです。
金庸作品も全部ありますよ!
古龍は「多情剣客無情剣」しかないけど…
という事で、ヘビーユーザーです(^^)

でもこれは、自分の蔵書に加えたい!と思った程、
凄く面白かったし、好きな感じの作品でした!!

ハードカバーで上中下と3巻!
   壱:血染めの剣
   弐:怨霊彷徨
   参:美しき標的
   四:嘘
の、中編が4話収録されています。

梟覇〈中〉美しき標的梟覇〈中〉美しき標的
(2003/03)
柳 残陽

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梟覇〈下〉嘘梟覇〈下〉嘘
(2003/03)
柳 残陽

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以下、内容に触れます。

主人公の燕鉄衣(えんてつい)は、
江湖の裏組織「青龍社」の頭領。
燕家に伝わる剣法「冥天九剣(めいてんきゅうけん)」でもって、
梟覇(きょうは)と恐れられています。
武器は長剣の「太阿(たいあ)」と短剣「照日(しょうじつ)」

私、実は「梟覇」っていう言葉も
漢字の読み方すらも知らなかったのですが、
梟雄(きょうゆう)という言葉もあるらしい(←無知)
なるほど、確かに燕鉄衣、暗い性格といえば暗い。
でも面白いことに、その外見は「童顔」なんです(^^)
このギャップ!
…ヒーローの外見って結構大事で、
金庸作品だと、際立った外見的特徴というのは無い気がします。
楊過が片腕、というくらいでしょうか?
男前、とか、誠実そうな若者、とか、ブ男、とか程度の描写です。
古龍作品で外見的特徴のあるヒーローといえば、
4本眉毛の陸小鳳、ですかね(^^)
後は、小魚児は顔に傷がある…。
でも、キャラクターが命の古龍作品だったら、
私がまだ知らないだけで、他にもいそうです!

…そこへきて、燕鉄衣は「童顔」、しかし性格は「冷酷」。
これは興味が湧きます!

舞台は、時代などは特定されておらず、
異民族との戦い等の設定もありません。
一言でいえば、江湖の裏組織の縄張争いがベースです。
仇討は、裏社会ですから、モチロンあります。
そこで武術の腕を振るう、という訳ですね。

「血染めの剣」では、
いきなり衝撃シーンで始まります!
絶対、映画になったらR指定だろうな~という感じ。
「キル・ビル」どころじゃないような、恐ろしい制裁を受けた盟友、
裴詠(ひえい)が登場します。
(どんな拷問かは伏せておきます…怖い~!)
無念のうちに死んでしまう裴詠。
激怒した燕鉄衣は
彼の復讐の為に立ち上がるのですが…!!

燕鉄衣の剣は、冷酷無比で、
その殺しの手は、部下からも
「何度見ても、気持ちわるいなァ…」と恐れられる程(^^;
彼が剣を振るうと、
「血まみれのどくろが残った」…なんて書いてあります!
そして、その速さは尋常じゃなくて、
剣の残像が光の球としか見えません!
特に技の名は書かれてないけど、
描写から凄味が伝わります!さすが梟覇!!
上下にも飛び回り、軽功の腕前も天下一!

性格も、びっくりするくらい落ち着いている為、
ほとんどしくじったり、焦ったりする事はなく、
最後の最後でやられそうになっても、実は誘いの手であって、
懐から「照日」が出てきて逆転!

肉を切らせて骨を断つ!みたいな危険な賭けも、必要ならばやります。
つまり、ピンチになっても判断が的確なんですよね。

そんな冷酷な燕鉄衣ですが、
場面によっては、部下や敵に情けを見せることも…
やっぱりお話だし、主人公だから、そこは、ねぇ?(^^)

「血染めの剣」では、
とにかく、いかに燕鉄衣が冷酷で恐れられているか、
そしていかほどの腕前か、
を、強調して書かれているようなのですが、
私が好きだなぁ~と思ったのは、「美しき標的」です!

この話では、燕鉄衣の童顔という特徴が十分発揮されています。
なんと、敵の屋敷に
下僕「張小郎(ちょうしょうろう)」として忍び込むのです!
忍び込むったって、別に顔を作り変えて変装する訳でもなく、
ただ、下僕の服装をして屋敷で本当に下働きするのです!
普段の内面を押し殺し、ひたすらあどけない顔をし、
順朴で誠実そうな下僕を演じます。
それで敵も騙される、という訳(^^)
実際の燕鉄衣は30歳そこそこなのですが、
20歳にしか見えないという外見のお陰でこんな事が出来る、と。

実は江湖で恐れられてる「青龍社」の頭領なのに、
足で「の」の字を書いてハニカんでみたり、
武術の出来ないフリをして池に落ちたり。
ここは読んでて面白かった!
何だかムズムズするんですよね~(*^▽^*)

でも、ひとたび戦う段になると、
甘やかな笑みを浮かべ、
その目が赤く燃える!
この転身の時はゾクゾクします!(^^)
(この、目が赤くなるのと、戦う時に星が煌くのはお約束…)

ここでは敵方のお嬢様、
駱真真(らくしんしん)に惚れられたりするのですが、
燕鉄衣にその気は無し!
ハードボイルドっていうのとは違うんだけど、
とにかく、色恋には全く興味なし、の燕鉄衣。
勿論、奥手だからというのではなく、
頭領として、仲間を守るのが第一!と。
そこはちょっと残念でしたけど…(^^;
意外にも、自分が武侠小説でも
ロマンスを求めている事に気づいてしまいました!
まぁ、恋愛は小説のイロドリですもんねぇ…

何だか心の琴線に触れた台詞、抜粋(^^)

いくら朝から晩まで毎日顔をあわせていたって、必ずしもその人のことを理解できるとはかぎらない。
でも、ほんの短い時間いっしょにいただけで、たましいの奥底まで理解できる相手だっているわ。
人間って、その人について何ひとつ知らないにもかかわらず、まるで何十年もいっしょに暮らしてきたかのように、その人のことがわかるときがあるのよ。
わたしはあなたのこと、とってもわかるような気がするわ(by駱真真)



…最近ほんと、
人間関係って時間の長さじゃないよな~と思うので、
ひどく納得!

ただし、最終話の「嘘」は、私はちょっと残念かも…。
敵は大まかに2種類、でてきますが、
事件の関連性も薄いので、
前後2話に分けても良かったんじゃないかな~と思いました。
という事は、逆に繋がってても別に良いわけですけど(^^;

そして、終わり方がちょっと唐突すぎたような気もします。
ラスト近くで、こんな伏兵キャラが出てくる!?
と思わないでもない。
ここでこんな小悪党が出てくるなら、
もう少し話を続けて、膨らませて読ませて欲しかった!
(要するに、もっと読みたい!と思わせられたって事ですね)

その他、良いなと思った登場人物、
熊道元(ゆうどうげん)
燕鉄衣の側近です。
名は体を表す、じゃないけど、
熊みたいな男で、結構お調子者!
いらんこと言って怒られたりします!
ホッとするキャラです(^^)

柳残陽の作品で、日本で翻訳出版されてるのって
この「梟覇」だけなんですよね。
凄く残念です!
他のも読んでみたいと思いました!

それから、金庸、古龍、梁羽生、以外の、
他の武侠作家さんの小説も
翻訳されているのなら、
これをきっかけに読んでみたいですね!

お勧めがあれば、ぜひ教えて下さい!

COMMENT

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● 梟覇
八雲慶次郎 | URL | 2008/03/18(火) 23:27 [EDIT]
「梟覇」ですが実は原作は「梟覇」ではなくて「梟中雄」なのです(^^;
どちらも燕鉄衣が主人公なんですが、「梟中雄」が先で続編が「梟覇」になります。多分タイトルのかっこよさから「梟覇」にしたんでしょうね。
内容は「梟中雄」の中から部分的に抜き出して訳しています。
一話完結に近いつくりなので、間をとばしても大丈夫というわけです。なので下巻のあとにもまだ話は続いています。
しかしこうなると他の話が出しにくいなあ…。

金庸、古龍、梁羽生、柳残陽以外…いない。あとは武侠小説とはいいにくい古典くらいかも。
せめて黄易、倪匡、王度廬、温瑞安、還珠楼主くらいは日本語版がほしいなあ。
● >八雲さんへ
阿吉 | URL | 2008/03/19(水) 00:40 [EDIT]
さすが~!困った時の八雲さん♪
でも「梟中雄」が先なんですか!
日本版「梟覇」と台湾版「梟覇」は違うって事ですね?
で、日本版「梟覇」=台湾版「梟中雄」の一部抜粋…?
ややこしい!
とにかく「梟中雄」も読みたいなぁ…。

倪匡は「天龍八部」の代筆以外良く知らないのですが、
ショウブラの「少林寺三十六房」の脚本も書いてるんですよね?
王度廬は「グリーンデスティニー」の原作…と。
中国語の小説を見たって読めないし、
日本語版が無い=映像作品見るしかないって事ですか…。
隣の国なのに、なんでこんなに翻訳版が少ないんでしょうね??
「神様~~~!」

ネットで生まれた「新武侠」っていうのはどうなんでしょうか?
蕭鼎の「誅仙」とか…?
(雑誌記事で見ただけなんですけど)
いずれにしても日本語になってなきゃ
話にならないですね。(^^;

その他武侠小説、
日本版が出そうな可能性は如何に…!?
「神様~~~!」
● 同じく読みたいです
ふたば | URL | 2008/03/24(月) 00:55 [EDIT]
私も黄易と温瑞安のが読みたいです~。
ふと思ったんですが燕鉄衣キャスティングするなら
呉京さんあたりどうでしょうか?
童顔だし、SPLでは怖いヒットマンだったし…。
梟覇って映像化したものあるんですかね~。
あればちょっと見てみたいです。
● >ふたばさんへ
阿吉 | URL | 2008/03/24(月) 23:50 [EDIT]
>黄易と温瑞安のが読みたい
賛成です!!
…どこにアピールしたら願いが叶うでしょうか??
地道にblogで訴えるしかない!?

>燕鉄衣キャスティングするなら呉京さん
良いですね!
燕鉄衣の武芸、速さが求められると思うので
ピッタリかも!(^^)

柳残陽の作品、実はこんなにあるのですね!↓
http://www.wensou.com/a79.htm
軽~くググってみたけど、映像は無さそう…
かなり気に入ってるので、ほんと見たいです!

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