年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2009/10/17(土)   CATEGORY: 田中芳樹
蘭陵王
読みました!「蘭陵王」!
蘭陵王蘭陵王
(2009/09/26)
田中 芳樹

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8月に、reiさんからお借りした「チャイナ・イリュージョン」を読んでた時に、
蘭陵王の話が出てたもんで、
自分としては記憶に新しいトコロです。
あんまり美貌なんで、お面をつけてたって人ですよね。
チャイナ・イリュージョン (中公文庫)チャイナ・イリュージョン (中公文庫)
(2002/05)
田中 芳樹

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宣和堂さんとか、rei★azumiさんとか読了されてて、
自分もいつかそのうち読んでみよう、と思ってはいましたが、
たまたま、図書館に行ったらあったので、借りてきました!
舞台は中国の南北朝時代。
文化的くくりで言うと、六朝時代になるんでしょうか。
毎度の事ですが、歴史はぜんっぜん詳しくないです(^^;
そんな奴の感想文ですのでヘンな所はお許しを…(汗)

蘭陵王は、北斉の人。
この時、北周・北斉・陳の三国で、天下を争ってた訳ですね。
南北朝時代は、短いスパンでくるくる王朝が変わるんで、
ややこしいです(^^;

…え~と、脱線しますが、
以前、崇禎帝の事をちょっと勉強しようと、
「亡国の皇帝 (中国の群雄)」を読んだ時、
確か、隋の煬帝がメインの章あたりで、
北周の宇文ナントカ(忘れた)の話もあったので、
なんか南北朝のイメージは、私の中で北周がメインになっておりまして、
北斉が舞台というのは、何か私には新鮮でした。
…高歓が太祖なんですね~。
高という苗字ですが、北方の国なので、
漢族とか、鮮卑族とか、色々説があるようです。
という事で、臣下の名前も結構、斛律光とか穆提婆とか高阿那肱とか、
なんか漢人じゃないっぽい名前が多い…
ナルホド、そういう国家なのか~。

で、蘭陵王は高長恭、と言うお名前で、
その苗字からも解るように、皇族です。

「蘭陵王」第二章、第三章あたりで、
ヒロイン・徐月琴の父親が講義、という形をとって、
この北斉の歴代の帝の話をするんですが、
これがまぁ~、血で血を洗う、血族の争いというか…
まぁ皇室の継承争いでは、当たり前なのかも、ですが、
誰と誰が兄弟で誰が伯父さんで…?
と、ちょっと、着いて行くのが大変。

そして、名君はほとんどいない印象…(爆)
ほとんど暴君バカ殿ばかりでした。
蘭陵王が仕えたのは、
武成帝・高湛と、その息子、無愁天子・高緯ですが、
…いやもう酷いです。
酒池肉林で有名な殷の紂王とか、
隋の煬帝に匹敵するくらいの暴君では?という気がします。
なのに、あんまり暴君として世界的に有名じゃないのは、
やっぱり南北朝時代が地味って事でしょうか?(^^;
悪徳官吏が租税をあげて民百姓を苦しめる、
というのもかなり頭に来ますが、
「どうせ死ぬから何しても一緒」みたいな思想の下、
楽しみの為に人殺しをしたりとか、もう反吐が出る!という感じ。
で、美貌で人望もある蘭陵王は、
バカ親子皇帝にしてみたら目ざわりな訳ですね。

祖珽という宰相がいるのですが、
最初は武成帝のご機嫌取りだったのに、
突然、和士開を弾劾しだして失脚。
ところが無愁天子の代になり、
国政統轄能力のない和士開から呼び戻され、
宰相に返り咲き。
そして戻ってきた後は、黙々と政務をこなす祖珽。
…ここんとこの祖珽と和士開の心情がどうにも解らないんですが、
政治と感情は別、という事でしょうか。
この盲眼老公・祖珽のお陰で、
北斉はバカ皇帝を頭にしておきながら、国は栄えたという…
なんか不思議~。

さて、蘭陵王。
主役な訳ですが、完璧な武人でして、
色々な人が暴君に頭を悩ませ、
換言しては殺されたり、無実の罪で殺されたりしている中、
もっとも皇帝から危険視されていた身でありながら、
常に身を慎み、危険な戦地にも率先しておもむき、
手柄をあげ続けます。
蘭陵王本人も言ってましたが、
ダメ皇帝を諌めなかったという意味では臣下失格、でしょうね(^^;
文人と武人では役割が違うって事なのかも、ですが。
でも武人としてはやっぱりカッコイイかも!
長らく田中先生の小説の楽しみ方がわかって無かった私ですが、
「銀河英雄伝」を読んで、戦術の描写の部分にハマりまして、
今作でもその辺はワクワクしながら読みました。
お面をつけてるっていうのも、結構、戦場のトリックとして生かされてましたし。

そして、ヒロインの徐月琴。
一応、蘭陵王の側室、という立場ではありますが、それは形だけ、
正妻よりも蘭陵王と一緒にいるし、
大食らいで猿のように身軽、言いたいことも言うし、
戦場にも着いて行って戦うし~、という事で、
別に女の子じゃなくて、少年でもいいのでは?
といったキャラ設定(^^;同志って感じです。
蘭陵王が最期、月琴に「そなたが欲しい」とか言うんですが、
とってつけたみたいで…(爆)だってそれまでの関係性が…ねぇ…
なんか正妻に対しても、妙に気を使って腫れものに触るみたいでしたし、
あんまそういうのに興味なかったんじゃないのかな、と(^^;

…とか書きましたが、
徐月琴自体は好きでした!
こんな変なビクビクした時代だったら、
彼女みたいに言いたいこと言ってくれる人がいないと、
閉塞感で息が詰まりますから。

蘭陵王、最期は無愁天子から毒酒を賜り、殺される訳ですが、
その理由が八年も前の些細な理由で、
まさに北斉は陳軍との戦で大苦戦している時。
何でまたこんな大事な時に、という感じです。
ここで味方の有力将軍の蘭陵王を殺すなんて、
自分で自分の首を絞めるようなもんですよねぇ…
まぁ暴君が臣下を殺す理由なんて何でもアリでしょうし、
自分の事しか考えてないからこそバカ殿、という気もしますが。
やっぱり、戦場で、これは、という敵と渡り合って見事散る、
というのが武人の散り際の美学な気がしますが、
その辺は作る訳にもいかないでしょうし、仕方ないですね。

蘭陵王の死後の話も20頁くらいありまして、
なんかそこは歴史としては知りたい部分ではありますが、
無くても小説としてはスッキリしてたかも、です。

全体的に面白く読ませていただきました!

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● 蘭陵王(らんりょうおう)
 秋水長天 2009/10/18(日) 19:12
蘭陵王(2009/09/26)田中 芳樹商品詳細を見る 田中さん久々のオリジナルの中国モノ。 と云うことで、新聞の書籍広告欄で見つけて、早速書店に走...  [続きを読む]
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