年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2008/03/30(日)   CATEGORY: 張愛玲
色・戒
映画「ラスト、コーション」を見てから、
原作者が気になり、
張愛玲 (チャン・アイリン)について興味が湧いている今日このごろです。
台湾や香港では女性に大人気!の作家だとか。
その人気の秘密はいったいどこにあるのか??知りたいトコロです(^^)

高虎(ガオ・フー)が張愛玲原作の「红玫瑰与白玫瑰」の舞台をやっている、
というのも、私の興味には、大いに関係があります(^^;
ちなみにこの舞台は5月、北京で再演されます!パチパチ!
「红玫瑰与白玫瑰」は映画化もされているのです。
RED_ROSE_WHITE_ROSERED_ROSE_WHITE_ROSE
(1996/07/26)
ウィンストン・チャオ、ジョアン・チェン 他

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で、張愛玲で邦訳されているのはこの「ラスト、コーション」の映画ノベライズだけ、
という認識だったのですが、それは誤りで、
映画のノベライズじゃなくて、原作の翻訳本だったのでした!
全然意味が違ってきますよね。ごめんなさい!

またまた図書館で発見したので
借りてきました。文庫版です。
ラスト、コーション 色・戒 (集英社文庫 チ 5-1) (集英社文庫 チ 5-1)ラスト、コーション 色・戒 (集英社文庫 チ 5-1) (集英社文庫 チ 5-1)
(2007/12/14)
アイリーン・チャン

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張愛玲 (チャン・アイリン)
1920年、上海名門の家庭に生まれる。
本名:張煐
父方の祖父は清末の名官吏、張佩綸で、
祖母は「日清講和条約」で有名な李鴻章の三女。
父親の張廷重は放蕩三昧、母親の黄逸梵は芸術家タイプ、と性格が異なり、
夫婦間ではいさかいが絶えない。
彼女が4歳の時、母親が夫の妹とイギリス留学。(これって普通の事?)
一家は4年間も母親不在の生活を送ることとなる。
母親の留守中に伎女あがりの女性が家庭へ入りこむ。
最終的には両親は離婚。母親は再びヨーロッパへ。
聖マリア中学に入学した時、外人にも聞こえが良いようにと
母親が「張愛玲」という名前に改名させる。(流石、帰国子女のお母さん!)
実家には継母がおり、張愛玲は寄り付かなかった。
ロンドン大学へ留学したかったが、第2次世界大戦勃発の為、
香港大学に入学する。
しかし日本軍が香港を占領した為、
1941年、卒業前に上海に戻る。(この辺の体験が「色・戒」に)
1943年、23歳で上海の文壇にデビュー。一躍有名となる。
代表作「傾城の恋」が発表されたのもこの頃。
最初の夫、胡蘭成は日本の傀儡政権、汪兆銘の高官。
しかし夫の女性関係が問題で離婚。
1952年、作品が反共小説とされ、禁書となり、彼女は香港に脱出。
1955年、渡米。
1956年、作家 F・ライヤー(65歳)と再婚。当時、張愛玲は36歳(!)
アメリカ時代は創作活動はほとんどしておらず、夫は病弱で経済力は無く、
生活は苦しかった。
しかし1961年、アメリカ・コロンビア大学の夏志清教授が、張愛玲を高く評価し、
アメリカや台湾で広く認められるようになった。
1967年、夫のライヤーが亡くなってから、
カリフォルニア大学バークレー校中国研究センターに職を得る。
1995年、ロサンゼルスにて没する。享年75歳。
彼女の作品は中国では長く禁書であったが、
80年代中ごろよりようやく再出版が始まり、
近年は中国でも再評価されている。

…なかなか波瀾万丈な人生ですね。
最後はひっそりとしていて切ないです。

この本ですが、表題の「色・戒」だけじゃなくて
その他短編が入っています。
「色・戒」も原作は短編なのですね。

収録作品は4作品。
   「色・戒」
   「愛ゆえに」
   「浮き草」
   「お久しぶり」
となっています。

「色・戒」原作は本当に短いです。
映画で言うと、中ごろのエピソードはスッポリ無いような感じです。
大問題になった過激な描写シーンも勿論無し!(^^;
そして映画では、鄺裕民(クアン・ユウミン)と易(イー)という2人の男の間での
愛情面での揺れ動きが細かく映像や演技で描かれていたのに対し、
原作は意外にアッサリしてました。
スパイをやるという緊張感については細かい描写がありましたが。
そして、主人公の王佳芝(ワン・ジアジー)はかなり勝気な感じで、
自分の魅力を知っており、男性からどう見られているか熟知している、
というのもちょっと違う感じでした。
映画だと、最初、学生の頃はウブな感じでしたもんねぇ。
それが段々とオンナになっていき、
心模様も複雑になっていくところが醍醐味でした。
易からの目線は結構ドライで、
王佳芝に裏切られた後も、自分の保身が前面に来ていて、魅力的じゃない。
やっぱり”売国奴”だから、そういう描き方なのかもしれません。
映画では、梁朝偉(トニー・レオン)という俳優が演るからこそ、
多少なりとも苦悩する姿を見せてサービスしてくれたのかも?

…映画化というのはこういう事なんですね~。
監督の思想が色々入って膨らませていくんだなぁ。
映画の方が感情移入しやすいように思いました。
まぁ短編ですから、当然かもしれません。

続いて「愛ゆえに」
これは映画の為に書いた脚本をノンブックスという形で本にしたもの、だそうです。
そういう理由からか、これは読みやすい!
ストーリー自体は、「ジェーン・エア」っぽいというか、割とよくある展開で、
最後はちょっと納得出来ない結末でしたが、まずまず、です。
昼ドラっぽいかもしれません(^^;
放蕩癖が抜けない父親が自分をダシに生活を掻きまわす。
(この辺は実生活での父親を見て、創作したのかも??)
この父親がものすごくイライラします!
そして愛する人には、意に染まない結婚とはいえ病弱な奥さんがいて、
その死を待ってしまう自分を恥じる主人公。
結局、全てと決別する為に行ってしまう、という選択は非常に潔いですが、
やっぱりハッピーエンドになって欲しかったなぁ!

最後の2作品、
「浮き草」「お久しぶり」
これはごめんなさい!よく解らなかった!
どちらも、旧時代的な家制度とそれに反発を感じる嫁(=女性)
というテーマだと思うのですが、
回想シーンと現在が入り乱れてますし、
基本的に、ストーリーらしい展開はなく、
登場人物も多くて、血縁者が延々と描写されます。
「女の履歴書」みたいでした。
チャールズ・ディケンズやサマセット・モームが、引用というか暗喩のように
しばしば出てくるけど、無教養の私は未読なので、サッパリ…(爆)
なんか話の本筋と関係ないとこで、つまづいた感があります。


張愛玲の代表作は「傾城の恋」だそうなので、
そっちを読んでみないと、まだ好きか嫌いかわからないです…
でも邦訳はないし、やはり映像を見るしかないのかな。
傾城の恋傾城の恋
(2004/04/01)
チョウ・ユンファ、コラ・ミャオ 他

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COMMENT

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● 「色・戒」の本
まや | URL | 2008/03/31(月) 19:36 [EDIT]
台湾で阿吉さんが張愛玲の本を
探してらっしゃたので、私も興味を持ちまして、
実は今、Amazonのカートの中に入れています(笑)
近々倚天屠龍記の5巻と一緒に注文予定。

ちなみに『傾城の恋』Amazonで見たら
和訳本が出版されているようでしたよ~。
しかし4,000円もするようなので、
まずは図書館ですかね・・・。
● >まやさんへ
阿吉 | URL | 2008/03/31(月) 20:51 [EDIT]
>『傾城の恋』
ほんとだ~!ユーズドでありますね!1995年!
(どこに目をつけてんだか)
同じく4,000円はちょっと…図書館にします(^^;

…長らく翻訳本って読む事がなかったんですが、
翻訳によって、良し悪しが凄くあるんですね~。
意訳するか直訳するか…みたいな事でしょうけど。
翻訳者がどこまでわかっていて、味付けしてくれるか、
に大きく関係するような気がします。
その点、岡崎先生の武侠小説の翻訳は
本当に素晴らしいですよね!
スーッと読めます!
「色・戒」のまやさんの感想、ぜひ聞きたいです!
● 傾城の恋
たくせん(謫仙) | URL | 2008/04/02(水) 14:30 [EDIT]
傾城の恋の翻訳本、わたし読みました。
短編ですね。
原作の中国語版も見ました。「読みました」と言えないのが辛い(^。^))。
悪くはありませんが、お勧めというほどのものでは。
念のためわたしの紹介記事
張愛玲文集―傾城の恋 池上貞子 訳   平凡社     1995.3
http://www4.ocn.ne.jp/~takusen/shoko/xiaoshuo/xiaoshuo.html#zhangailing
● >たくせん(謫仙)さんへ
阿吉 | URL | 2008/04/02(水) 21:23 [EDIT]
御紹介ありがとうございます!
中文でも読まれたのですか!凄い!流石ですね~!

確かに張愛玲作品、
愉快痛快!には読めませんね(^^;
1940年頃の時代に、旧時代と戦う女性を描いた、
という所に、文学的意味があるのかもしれません。
ストーリーもあって無きが如し、ですし。
大衆小説だと翻訳物でも面白く読めるのですが、
純文学は理解するのが難しいですね~。

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