年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2012/05/15(火)   CATEGORY: 北方謙三
史記 武帝記
【2012/5/15読了後追記】
「史記 武帝記」、完結の7巻まで読んだので、
以前書いた記事を再編集しました。
追記分は朱記します。



「史記 武帝記」を読んでおります。
借りてから、これまだ完結してないんだと知り、
ちょっとやっちまった感がありますが…
現在、5巻まで読みました。

史記 武帝紀四史記 武帝紀四
(2010/11/30)
北方謙三

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以前、楊家将を読んで、それ以来の北方作品です。
あの時も、男臭い作品だ…と思ったのですが、
こちらも負けず劣らず、でした。

なんだろ、武帝という勇ましい名前とはいえ、
また、匈奴征伐にて歴史に名を残したとはいえ、
一応、皇帝なんだから、もうちょっと”らしさ”があるでしょう、
というくらい、
皇帝というより”武将”っぽい描かれ方がされておりました。
最初、オフレコ場面とはいえ、
皇帝が自分の事を「俺」呼びするのには違和感が。

あと、北方先生は、ほ~んとに馬が大好きなのですね。
とにかく、馬、そして、調練。
なので、逆に春秋時代とか、まだ中原で、騎兵じゃなくて戦車で戦っていた時代を
先生が描く場合はどうされるのだろう…ちょっと興味があります(^^;

確かに、強い軍隊、というのは調練につきるのでしょうね。
策も大事だとは思いますが、どれだけその策の通りに動けるか、
も重要だと思います。
前漢の頃から、戦の時に徴兵するんじゃなくて、
ああいう専門の軍隊がいたんですね。

食べ物は、肉に塩を振っただけ、あるいは生肉。
野戦ではそういったものが本当に御馳走に見えます。
手の込んだ料理等は、嫌悪しているくらいです。
なんかそんなあたりは洗練された中原ぽさがないくらいで、
やっぱりとにかく男臭い!

衛青や霍去病といった、魅力的な将軍も沢山出てきております。
五巻頃になると、李陵がメイン、といった感じですが、
一様に、みな、戦の事だけを考えるというストイックな性格です。
(多少、性格の違いはありますが)
あと、桑弘洋、こちらでは関西弁などではなく、
商人上がりとはいえ、守銭奴なイメージじゃなくて
思慮深い、これまた良いイメージです。
全体的に、主要キャラで可笑しな人は出てこないですね。
例によって、ここでは敵役となる匈奴の側も
魅力的なキャラクターだらけ。

な~んか、北方先生の男の理想が
ギュウギュウに詰め込まれていて、
ほんとうに、これは武帝記といってよいのか?
等と思っておりました。
勿論、自分が正しい歴史を知っている訳ではないのですが、
何の作品でも、同じような男の描き方をしているのでは?
等と、うがった見方をしてしまっておりました。

しかし、面白いのは面白いのです。
そして、巻が進む毎、ところどころに指しはさまれている
武帝についての側近の描写に、妙に共感しました。
若いころは、外戚からの圧力があり、
色々な事にじっと耐えていた、
衛青についてもすぐに登用はせず、
色々と試していた。
ところが、年齢を重ね、外圧もなくなり、
全てが自分の思うままになってしまった今、
臣下は言わずとも自分の意をくみ取り、
それを実現させるのが当然であるという
傲慢な考えになっていく武帝。
皇帝ならではの成長(?)の仕方ともいえそうです。
若いころは英邁で素晴らしい、と言われていた皇帝が
歴史上、数多く存在しますが、
結構、晩年になると、急に猜疑心が強くなって
おかしな事をするパターンが多いように思います。
そこんところの理由がわかったような気がしました。
そして、これは皇帝だけじゃなくて、
長期にわたって権力を握っていると、
こうなっちゃうんだな~、という事で、
人間の”老い”という事についても考えさせられました。

という事で、現在、ついに北方三国志に手を出してしまいました…
三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/06)
北方 謙三

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現在、一巻を読んでおりますが、
やっぱり馬が最初から出てきて、
「桃園の誓い」とかはぶっちぎっておられました。
陳舜臣先生の「秘本三国志」でも、「桃園の誓い」はなかったし、
浮屠の名前も何度も出てきて、そこは似ている気が。
…ってまだ一巻ですけど。
そして、関羽と張飛がずいぶんお利口で、
まともな感じです(爆)
最近、二人はもっとクルッテいるようなイメージでいたので、
物足りなさすらあります。(関羽・張飛ファンの方、すみません)
う~ん、やはり吉川三国志だけが三国志だと思っていたらイカンですね。
とりあえず、こちらは完結しているし、頑張って読了します!

【2012/5/15読了後追記】
え~と、今は逆に宮城谷三国志に手こずっており、
そんな中だと、逆に北方節が新鮮に映る、という、
何とも身勝手な読者であります(^^;

相変わらず、北方作品、中国ものだ、
っていう印象は薄いんですよね。
言葉づかいとかいろいろ。

でも人間描写という点からすると、面白かったです。
武帝という一人の人間の、青年期から壮年、中年、老年と辿って、
最期、亡くなるまで。
気持ちの変化等も、妙に共感しました。

皇帝は天の子であり、人間じゃないんだ、
だから死なないんだ、
臣下は使い捨てだ、という独特の考えに染まった武帝が、
逆に、晩年は死期を悟って、
結局、皇帝といえども人の子だ、という結論に行きつく訳で。

匈奴VS漢という図式もシンプルで解りやすかった。

蘇武という、匈奴の北に流された漢人がいるのですが、
彼が厳しい北の地で、一人生きていく描写が
「大きな森の小さな家」を思い起こさせるような感じで、
面白かったです。
自分で家を建てたり、狩りをしたり、羊の毛を編んだり…etc。
食べ物の描写も、干し肉とか、ソーセージみたいなのを作ったりとか、
思わずよだれが…
ま、相変わらず”中華”ぽいような、江南ぽいような、
手のかけ方はされてませんが。

これまた李陵という、匈奴に下った武将も、
戦が無い時は、その蘇武のいる北で、冬を過ごさないと、
そういう厳しい環境の下にいないと、
生きている実感がしない、なんてのも
北方節だな~と思いながら、
面白く読みました。


ん~。私はどうも同じ作家を続けて読む癖があるのだけど、
癖の強い作家のものは、続けて読まない方が良いのかなぁ…
なんか読み進みにくくなるんですよね(^^;

COMMENT

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● 北方三国志
rei★azumi | URL | 2011/09/29(木) 08:21 [EDIT]
私は2巻で挫折しました。
で、1巻のレビュー書いてたはずだけどな~と思って見直してみたら、
http://reiazumi.blog112.fc2.com/blog-entry-398.html
やっぱり、関羽、張飛がおとなしすぎてツマラナイ、と書いております。
あと、やっぱり貂蝉はでてこなくて、連環の計もナシでした。

てコトは、他の見せ場はどうなるか……
と云うことで、頑張って読んでみて下さい。
(途中で挫折しても、多分三国志ファンは何も言わないと思いますが(笑)
● >rei★azumiさんへ
阿吉 | URL | 2011/09/30(金) 16:47 [EDIT]
北方三国志、ようやく2巻まで読み終わりました!
ほんと、イメージしている「三国志演義」とは
全然違いますね(^^;
先生は、正史の方に近づけた、
と言われているようですが。

全く、桃園三兄弟が普通な感じで、
イコール魅力半減してますよね。
あの破天荒ぶりが良いのに!

劉備は随分ズルイ感じですね(^^;
”徳の人”という風に
民衆からは思われているようですが、
臣下からはそう思われてもないらしく…(爆)
負けたりしたのも作戦通り、
って事になってますけど、なんだかな~。

ただ、reiさんもおっしゃっている通り、
呂布とか、人物描写は面白い感じですよね。
頑張って読んでみますね~。
● 北方小説
たくせん(謫仙) | URL | 2011/10/03(月) 18:43 [EDIT]
わたしはどうも北方さんの小説が苦手です。
楊家将は読み終えたけどあとは何を読んだか。
水滸伝も9巻まで読んで挫折。
登場人物の考え方や行動の仕方が、現代人なんですね。現代人がタイムスリップして千年前で活躍しているような……。
それで、挫折してしまいます。
武侠小説なら、杭州から北京へ1日で行っても……、いいわけないな。
つまりそれに近いような矛盾を感じることがありますね。
図書館にはあるンですが、手が出ません。
● >謫仙さんへ
阿吉 | URL | 2011/10/04(火) 20:31 [EDIT]
お久しぶりです!

>登場人物の考え方や行動の仕方が、現代人なんですね。
あぁ、本当に、言いえて妙です!
だから歴史ものと思って読んだらダメなんでしょうね。

>杭州から北京へ1日で行っても……、いいわけないな。
武侠のセオリーには、
なぜか、違和感ないんですよね。
世界によって、アリとナシがありますね。

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