年年大吉
中国に関連するモロモロのつぶやきです。
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DATE: 2008/04/06(日)   CATEGORY: 瓊瑶
瓊瑶 「寒玉楼」「我的故事 わたしの物語」
先日の「色・戒」を読了し、「中華系女流作家ってどうなの?!」
…という事で、中華系女流作家強化月間!
とりあえず、知ってる中華系女流作家、瓊瑶(チョン・ヤオ)の作品を読みました。

最初に瓊瑶を知ったのは、こちらの作品、「還珠姫」です。↓
還珠姫還珠姫
(2005/10/21)
瓊 瑤

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確か、「神侠侶」を読み終わった頃、この本をレンタル屋(!)で見つけて、
同じ中国系、同じ徳間書店、そして表紙が正子公也さんの綺麗な絵だったので
購入したのです。
帯の推薦文は岡崎先生が書かれてましたし♪

…舞台は清朝、乾隆帝の時代です。
(この皇帝はホントあちこちの作品に良く出てきますね。)
古装モノで、多少、武術も出てきますが
(”売芸葬父”というのをこの本で始めて知りました。)
やはり、武侠モノではなくて、少女小説って感じでした(^^)
瓊瑶は恋愛小説の大家なのですね。

で、今回まず読んだのはこちら。↓
寒玉楼寒玉楼
(1993/10)
瓊 瑶

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これはズバリ恋愛小説です。時代は清朝末期から中華民国初期。

以下、あらすじと感想です。

颐(イー)親王家のお嬢様、雪珂(シュエコー)は、
親の命令により、羅至剛(ルオ・チーカン)へ嫁ぐ事が決まっています。
しかし、下働きの顧亜蒙(クー・ヤーモン)と愛し合っていて、
駆け落ちしようとするのですが、
両親に見つかり連れ戻されます。
亜蒙の命と、二人の間に出来た子供の命、この2つと引き換えに、
泣く泣く至剛に嫁ぐ事を了承する雪珂ですが、
亜蒙は遠く新疆へ流され、子供とも、生まれた日に引き離されます。
失意のまま、至剛に嫁ぐ雪珂ですが、
両親に「何もなかったようにせよ」と言い含められていたにも係らず、
初夜の晩に至剛に自分が処女でない事を大告白!
ずっと彼女を待ち望んでいたのに裏切られ、面子をつぶされて激怒した至剛は、
離縁もせず、以後8年間彼女を苦しめ続け…

という訳で、「還珠姫」よりずっと大人のお話でした。
ちょっと涙ぐんでしまう場面もありましたし。
ベタなメロドラマっちゃメロドラマなんですが、
ポイントは、意地悪な夫、至剛さえも、実は被害者、って所でしょうか。
私的には、「虐待するくらいなら、離婚して自由にしてあげれば!」
とも思うのですが、実は彼も雪珂を愛しているのですね~。
なのに、雪珂には当然全くその気はなく、
貞節を守ろうとし、至剛を遠ざけます。
至剛が改心して良い夫になろうとした矢先、
雪珂に子供までいるとわかり、
酷く傷つき、更に彼女を締め付ける展開に。
…じゃ、いったい誰が悪いんだ!?となると、
やはり旧時代の格式とか面子にこだわって、
好きではない男の所へ嫁ぐ事を強要した親王夫婦?
という事は、拡大解釈して
「そんなしきたりの旧社会が悪い!」という事も言えそうです。
月並みですが、
「夫婦間の問題は、どちらか一方が完全に悪いとは言えない」
という定説も含んでいるような気がします。

先日読んだ、張愛玲 (チャン・アイリン)もそうですが、
この頃の女流作家は、まず、自由恋愛を肯定する為、
旧社会と戦わねばならなかったのでしょうね。
(こんなステレオタイプな解釈の仕方で良いのだろうか…?)
これはどの国でも、近代化する為には通る関門かもしれません。

とはいえ、張愛玲よりも瓊瑶の方がぐっと読みやすいです。
ストーリーも波瀾万丈、面白く読めます。大衆小説だからでしょうかね。
日本でもこんなストーリーの話ってありそうですが、
決定的に違うのは、女主人公の性格かもしれません。
この手の話の、日本の女主人公と違い、
耐えて耐えて泣き寝入り、などはせず、
誓いをたてる為に小指を落としたり、
時に激しく感情を高ぶらせ、
黙っていれば良いのに秘密を暴露(!)したりします。
その辺が実に生き生きとしており、
一見すると救いようのない悲しい話なのですが、
何故か面白く読めてしまいました。
このキャラクターの性格は、国民性の違いなのか、
瓊瑶という作家の特徴なのかわかりませんが、
現実的には、何かある都度、「死ぬ!」と言われると困りますよね~(^^;
「還珠姫」でも、主人公の小燕子が、乾隆帝に無理を通す為、
何度も「死んでやる~!」と騒いでましたけど(^^;

…脱線しますが、私は実際の人生において、
「死ねば解決!」と言うのは嫌いですが、
創作の場合、「破壊美」という観念は否定できずにおります。

で、あとがきも読んで、この作家、瓊瑶について知るには
自伝「我的故事 わたしの物語」が詳しいという事なので、
そちらも読みました。

我的故事 わたしの物語我的故事 わたしの物語
(1993/10)
瓊 瑶

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瓊瑶(チョン・ヤオ)
1938年、成都に男女の双子の姉として生まれる。
本名:陳
父親は教師、母親は良家の令嬢。
1944年、日中戦争が中国全土を席捲し、
彼女は壮絶な”流浪の幼年時代”を過ごす事となります。
目の前で人が殺される場面を見たり、
逃亡のさなか、弟とはぐれ、両親ともども自殺しようとするのですが、
間一髪踏みとどまり、その後、奇跡的に弟と再会。
かなりの苦労を重ね、抗日戦争が終わると、今度は内戦。
1949年には一家で台湾へ行きます。
暮らし向きはなかなか豊かにはならず、ここでも苦労をします。
少女時代にはあまりにも勉強が出来ず、思い悩み、自殺未遂。
18歳の時には25歳年上の国語教師と「情を通じて」しまいます。
そんな中、大学受験に失敗し、再び自殺未遂。
このことにより、教師との恋愛が発覚!
激怒した母親の「愛情」により、教師は糾弾され、遠ざけられます。
親のすすめで再度大学受験をするも、再び失敗。
進学を諦め、ずっと好きだった「創作」の道に進む事を決めますが、
その頃出会った、同じく文学創作を志す男性と結婚。
しかし、夫婦が創作の上でライバルとなってしまった事が悲劇を生み、
生活苦から、夫は公務員とならざるを得なかった所、
先に瓊瑶が原稿料を稼ぐ事が出来るようになり、
二人の間にわだかまりが生じます。
夫はギャンブルに走り、1964年、ついに離婚。
その後、売れっ子小説家となりますが、
瓊瑶の小説を出版していた皇冠出版社の平鑫濤(ピン・シンタオ)が
彼女にとって無くてはならないパートナーとなり、
鑫濤には家庭があったものの、どうしても別れがたく、
彼は自殺しようとまでします。
結局、鑫濤は家庭を捨て、1979年に瓊瑶と結婚。

…とまぁ本当に波瀾万丈です。
全体的に「愛に生きた女性」という感じでしょうか。
こんな大恋愛、小説の中だけの事かと思いきや、
現実にやってしまうとは、
「事実は小説より奇なり」を地で行ってます!
恋愛小説の大家たる所以ですね!

しかし、中国の近代においては、
”抗日戦争”は外せない出来事で、どの小説・映画にも出てきます。
日本人の自分としては、複雑な心境です…。

COMMENT

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● 私も~。
| URL | 2008/04/07(月) 10:25 [EDIT]
>還珠姫
これ、持っています。
天龍八部の原作を読んで夢中になり、
チャンネルNECOで射雕英雄伝と出会った後、
中国の時代小説を読みたくなり、闇雲に購入しました(笑)
阿吉さんの仰る通り、少女小説のようだったので、
一度、読んで以降、開いてはいないのですが・・・・。
そうですか!寒玉楼は、大人のお話ですか!
読んでみようかな・・・・。

しかし、瓊瑶さん・・・・。
小説内の『死んでやる~』同様、『死んでやる~』的な人生を送られているのですな・・・・。
波乱万丈、本当に文字通りの人生ですね。
● >Dさんへ
阿吉 | URL | 2008/04/07(月) 19:14 [EDIT]
>これ、持っています。
おぉ~!同志!(^^)
このお話、ドラマにも何度もなってるみたいですね。
そちらを見た方々には本も好評みたいです。
しかし少女小説は少女の頃に読まないと…(爆)
中華圏ではきっと、
皆さん子供のころに触れているお話なのでしょうね。

>寒玉楼は、大人のお話
そうですね~。
単純に勧善懲悪(というのも変ですが)ではなくて、
割り切れない感情の部分が
大人向けといえば大人向けかも…。
でもDさん、女性が耐え忍ぶ話って
お嫌いじゃないですか?(笑)
なんにせよ、読むのに時間はかかりません。
それより自伝の方が凄まじいかも・・・です(笑)
大人しそうな人ほど、内面は激しいかもしれないですね!
● 実は私も~
まや | URL | 2008/04/08(火) 14:57 [EDIT]
>還珠姫
持っています。
確か宣和堂さんがブログで取り上げられていたのを見て、
ポチったはずです(笑)

そのうえ趙薇(ビッキー・チャオ)の「還珠格格」のDVDも・・・。
最初のシリーズだけですが流し見しました。
趙薇が元気で可愛くて、これで人気が出たというのはわかる気がしました。
共演も、蘇有朋(アレック・スー)、周杰(チョウ・キット)、
范冰冰 (ファン・ビンビン)と、今考えるとなかなか豪華な顔ぶれですね。

阿吉さんの感想を読むと、
「寒玉楼」も「我的故事 わたしの物語」もついポチってしまいそうです。
● >まやさんへ
阿吉 | URL | 2008/04/08(火) 19:40 [EDIT]
まやさんも買われたのですね!
徳間書店さん、出すタイミング良かったんだなぁ!

>宣和堂さんがブログで取り上げられていた
今、見てきました~!
夏紫薇、私も好きです(^^)
ドラマもNHKあたりでやってくれたら良いのに!

瓊瑶さんの自伝を読むと、
「還珠姫」でも「寒玉楼」でも、
なんとなく書かれた経緯が解りますね。
(それを言葉に出来ない自分の無能さ…)
2作品とも逆境に会うのは同じですが、
展開がちょっと違うかな。

しかし皆さん本の購入率高くて、素晴らしいですね!
私は予算問題もですが、保存場所の問題で
最近はほとんど借りて済ませてます(^^;

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